『スターフォックス アドベンチャー』(2002年、ゲームキューブ)は、 シリーズの中でも雰囲気がかなり違う作品です。
宇宙を飛ぶシューティングから、恐竜の惑星を歩くアクションアドベンチャーへ。 メンバーも変わっていて、ファルコがいません。 代わりにクリスタルという新キャラクターが登場します。
では『スターフォックス64』から何年経っているのか。その間に何があったのか。
実はこの「空白」を埋める資料が、任天堂公式サイトに今も残っています。
結論から先に
- 『アドベンチャー』は**『64』でアンドルフを倒してから8年後**(任天堂公式に明記)
- その間を描いた公式コミック「さらば愛しのファルコ」が任天堂公式サイトに現存する
- コミックの舞台は64から4年後。全64ページ。ファルコが去る出来事が描かれている
- 内容は惑星タイタニアでの事件。途中でフォックスとファルコが1対1で戦う
- SOSを送ってきたのはキャット・モンロー(『64』にも登場するファルコの旧知)
- ファルコは「もう俺無しでも充分やっていけそうだな」と言い残して去る
- ファルコは『アドベンチャー』時点で「4年前に姿を消した」とされ、 コミックの時期と一致する
- 登場人物の年齢もぴったり4年差で整合している
- 『アドベンチャー』時点のフォックスは26歳、クリスタルは19歳
公式設定答えは「8年後」
まず結論です。任天堂公式サイトにはっきり書かれています。
フォックス・マクラウド率いるやとわれ遊撃隊『スターフォックス』が、 ベノムの暴君・アンドルフを倒してから8年が過ぎた…。
——「スターフォックスヒストリー」/『スターフォックス アドベンチャー』公式ストーリー(任天堂)
『64』でアンドルフを倒してから8年後が『アドベンチャー』の舞台です。
ちなみに実際の発売年は1997年と2002年なので5年差。 ゲーム内の時間のほうが少し長く流れていることになります。
公式設定その8年を描いた公式コミックがある
ここがこの記事で一番伝えたいところです。
『スターフォックス アドベンチャー』公式サイトの「スターフォックスヒストリー」には、 こんな案内があります。
「スターフォックス64」と「スターフォックスアドベンチャー」の2作をつなぐ秘密のストーリーを、 スペシャルコミックで用意しましたので、ぜひご覧ください。
「スターフォックス64」と「スターフォックスアドベンチャー」の2作をつなぐ隠されたストーリー。 4週にわたってホームページに掲載します。
——「スターフォックスヒストリー」(任天堂)
このコミックのタイトルが 「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」。 全64ページ。2002年の公開から現在まで、任天堂公式サイトで読める状態で残っています。
そして扉ページのクレジットが重要です。
© 2002 Nintendo 原作:任天堂株式会社 協力:Nintendo DREAM 漫画:中植茂久(Nintendo DREAM) 監修:今村孝矢(任天堂)
原作が任天堂で、監修がシリーズキャラクターの生みの親・今村孝矢氏。 ファンの二次創作ではなく、任天堂公式の物語です。
公式設定コミックは「64から4年後」の話
コミックの冒頭には、こう書かれています。
あの忌まわしい戦いから4年…
ライラット系はひとまず平和を取り戻し、我らがスターフォックスもチームで出撃するような 大きな仕事をめっきり減らしていた。そんななか、チームリーダーであるフォックス・マクラウドは めきめきと実力をつけているようである
——公式コミック「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」(任天堂)
「あの忌まわしい戦いから4年」 ——『64』のアンドルフとの戦いから4年後、ということです。
年齢がぴったり合う
コミックには登場人物の年齢が書かれています。 『アドベンチャー』公式サイトのキャラクター紹介と並べてみます。
| 人物 | 公式コミック(64から4年後) | アドベンチャー(64から8年後) | 差 |
|---|---|---|---|
| フォックス・マクラウド | 22歳 | 26歳 | 4年 |
| スリッピー・トード | 22歳 | 26歳 | 4年 |
| ペッピー・ヘア | 45歳 | 49歳 | 4年 |
| ファルコ・ランバルディ | 23歳 | (不在) | — |
| クリスタル | (登場せず) | 19歳 | — |
きっちり4年差です。 公式が示した年数と、キャラクターの年齢が完全に一致しています。
注意点をひとつ。 「スターフォックスヒストリー」のページでは、 この「4年」の文が『64』の紹介の近くに置かれているため、 「初代から64までが4年」と読み間違えやすくなっています。 しかし上のとおり、これはコミックの導入文です。
公式設定コミックで何が起きるのか
コミックの序盤から分かる流れを紹介します。
チームは平和と資金不足に悩んでいる
コミックの説明文には、こう書かれています。
スターフォックスにとって当面の問題は資金不足による母艦「グレートフォックス」の老朽化であるが、 メカニック担当のスリッピー・トードによる献身的メンテナンスのおかげで、 なんとか原形だけは留めていた
——同上
平和になって仕事が減り、母艦が老朽化している。 これがコミック開始時点のチームの状況です。
フォックスとファルコの関係が悪くなっている
ファルコ・ランバルディは相変わらず協調性に欠け、最近はフォックスとの衝突もしばしば。 そんな2人になかばあきれ顔の最年長メンバー、ペッピー・ヘア。 豊富な知識と経験を持つ彼だったが、フォックスとファルコの微妙な関係には、 いまだ気がついてはいなかった…
——同上
タイトルが「さらば愛しのファルコ」である理由が、ここで示されています。
そして救難信号が届く
グレートフォックスの中でフォックスとファルコがゲームに興じているところに、 SOSが入ります。
SOS…ファルコ!聞…えますか!?
お願い…助けて…!
発信源は惑星タイタニア。 ファルコは「フォックス 休暇をもらうゼ!」と言い残し、一人で飛び出していきます。
ペッピーは「ファルコの昔の悪友じゃな…」と言いますが、 スリッピーは「そんなんじゃないと思う」と否定。 フォックスは「何だか本当に助けてほしそうだったよ…?」と感じ、 ロブに進路をタイタニアへ向けさせます。
SOSを送ってきたのは「キャット・モンロー」
ファルコが助けに向かった相手は、キャット・モンロー。 仲間から「アネさん」と呼ばれる女性です。
彼女は『スターフォックス64』にも登場します。 惑星ゾネスでファルコと親しげに会話する場面があり、ファルコの旧知の人物です。 つまりこのコミックは、64のキャラクターをそのまま引き継いでいます。
彼女がタイタニアで何をしていたのかというと、 暴走族時代の仲間たちと組んで、ベノム軍の残党からある物のDNAを盗み、 それを金に換えようとしていた——という状況でした。
そこで衝突したのがシールズ大佐です。
そのシールズって大佐が死んだアンドルフの研究を盗み、引き継いだんだな
大佐はバイオウェポンの技術を使って怪物で私達を消そうとしているの
ヤツの秘密をネタに脅しをかけたが思わぬ反撃を喰らったって訳だ
——公式コミック「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」(任天堂)
大佐の秘密を握って脅しをかけたところ、逆に生物兵器で始末されそうになった。 それでファルコにSOSを送った、というわけです。
なお、シールズ大佐はコーネリア防衛軍のタイタニア駐留基地の司令官とされています。 つまり味方の軍の内部に、アンドルフを復活させようとしている人物がいた構図です。
シールズ大佐について。 この人物はコミックのオリジナルキャラクターで、 ゲームには登場しません。 立場や経歴の詳細については二次情報を参照しており、 筆者はコミック本文でのすべての記述を確認できていません。
2026年、コミックの設定がゲーム側で裏づけられた
このコミックは2002年に公開されたものです。 では、その内容は現在のゲームの設定と食い違っていないのか。
2026年の Switch 2 版『Star Fox』のゲーム内図鑑「ホロメモリ」を見ると、 コミックの描写と噛み合う記述が複数見つかります。
まずキャット・モンローです。
所属:宇宙暴走族 FREE AS A BIRD(フリー・アズ・ア・バード)/役職:リーダー
宇宙暴走族FREE AS A BIRDの現リーダー。 前リーダー、ファルコ・ランバルディの脱退後、リーダーへと昇格した。(…) チームのメンバーに対して姉のような一面を見せたり、 長年の知己ファルコ・ランバルディへの一途な信頼からも、彼女の性格が伺える。
——ホロメモリ「キャット・モンロー」(Star Fox/Nintendo Switch 2、任天堂)
「姉のような一面」。 コミックで仲間たちが彼女を「アネさん」と呼んでいたことと一致します。
そしてファルコが暴走族の前リーダーだったことも明記されました。 筆者が確認できた範囲では、任天堂公式でこの関係がはっきり書かれたのはこれが初めてです。 2011年の『64 3D』公式サイトにも、2026年の Switch 2 版公式サイトにも、 ファルコの紹介文に暴走族の記述はありません。
つまり——コミックで「暴走族時代の仲間と組んでいたキャット」が描かれた24年後に、 その設定がゲーム内の公式資料として書き下ろされたことになります。
もうひとつ、シールズ大佐の企みについてです。 コミックで大佐は「死んだアンドルフの研究を盗み、引き継いだ」「バイオウェポンの技術を使って」 と説明されていました。
ホロメモリのDr.アンドルフの項目には、こうあります。
さらなる調査によって、アンドルフの研究室で 違法性の高いバイオテクノロジー分野の研究が進められていたことも判明し、 民衆の恐怖は最高潮に達した。
——ホロメモリ「Dr.アンドルフ」(任天堂)
アンドルフがバイオテクノロジーの研究をしていたことが、ゲーム側の設定として確定しました。 コミックの「アンドルフの研究を盗んでバイオウェポンを作る」という筋書きは、 現在の公式設定と矛盾しません。
なお。 ホロメモリはコミックに言及していません。 「コミックが正史として扱われている」ことの証明にはなりません。 言えるのは「食い違っていない」ということまでです。
惑星タイタニアという舞台
コミックの舞台タイタニアについても、ホロメモリに詳しい記述があります。
タイタニアに現れる生物「ゴラス」の項目です。
遭遇地点:タイタニア/分類:古代文明防衛獣
(…)この異常の原因は古代タイタニア文明の記録にも記され、 永らく絶滅したと目されていた生体兵器ゴラスのようだ。(…) やがて、古代タイタニアの民たちは、ゴラスを捕獲・改造し、 文明圏の守護獣として制御することに成功。
——ホロメモリ「ゴラス」(任天堂)
タイタニアには古代文明があった、という設定です。 しかもその文明は、生物を捕獲・改造して兵器にしていました。
コミックでシールズ大佐が生物兵器を使ってキャットたちを襲わせる舞台が タイタニアだったことを考えると、土地の設定として筋が通っています。
未確認です。 コミックに登場する怪物が「ゴラス」であるという説明を 二次資料で見かけますが、筆者はコミック本文で名前を確認できていません。 ホロメモリのゴラスの項目にも、コミックへの言及はありません。 同一の存在だと断定はできません。
フォックスとファルコが戦う
ここがこのコミックの見どころです。
シールズ大佐は、フォックスたちに仕事を依頼します。 「ある事件がこのタイタニアでおきたのでな」と持ちかけ、 フォックスをファルコにぶつけたのです。
結果、フォックスとファルコはアーウィンで1対1の戦闘になります。 決着はつかず、痛み分けの形で終わります。
つまりこの戦いは、2人の仲違いではありません。 第三者に仕組まれた戦いだったわけです。
そして終盤、大佐の企みが明らかになります。 大佐はアンドルフを復活させてしまい、その復活したアンドルフに押しつぶされて最期を迎えます。 アンドルフも倒され、事件は解決します。
「作戦は大成功したみたいじゃな!」(ペッピー)
「ん? ところでスリッピーは?」
「オイラならココだよ…」(全身粘液まみれのスリッピー)
「近寄るなバッチィ!」
——同上
任天堂公式のコミックとしては、なかなか自由な締め方をしています。
公式設定そしてファルコは去る
事件が解決したあと、ファルコはフォックスにこう告げます。
もう俺無しでも充分やっていけそうだな…
オレはまたしばらく独りでやってみるわ
——公式コミック「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」(任天堂)
これがタイトル「さらば愛しのファルコ」の意味です。
注目したいのは 「もう俺無しでも充分やっていけそうだな」 という言葉です。 コミックの序盤では、ファルコはフォックスと衝突ばかりしていました。 その2人が1対1で戦い、決着がつかなかった。
つまりファルコは、フォックスが自分と同等以上になったと認めたうえで去っているわけです。 ケンカ別れでも追放でもありません。
そして『アドベンチャー』公式サイトのストーリーページには、こう書かれています。
4年前フォックスの前から突如姿を消してしまった
——『スターフォックス アドベンチャー』公式ストーリー(任天堂)
『アドベンチャー』の時点から見て「4年前」。 つまり64から4年後。 コミックが描いた時期と一致します。
つまり時系列はこうなります。
スターフォックス64(アンドルフを倒す)
↓ 4年後
公式コミック「さらば愛しのファルコ」……ファルコがチームを離れる
↓ さらに4年後(64から8年後)
スターフォックス アドベンチャー
描写から推測ファルコはなぜ戻らなかったのか
コミックを読んでも、去る理由そのものは明言されていません。 「もう俺無しでも充分やっていけそうだな」「またしばらく独りでやってみるわ」だけです。
そこで、コミック内の描写から考えられる読み方を並べます。
① 大きな仕事がなく、退屈だった
コミックの冒頭で示されていたのは、平和になって仕事が減り、 母艦が資金不足で老朽化しているというチームの状況でした。 ファルコは元々「協調性に欠ける」性格として描かれています。 動きのないチームに留まる理由がなかったという読み方です。
② 一人で腕を磨こうとした
「もう俺無しでも充分やっていけそうだな」という言い方は、 フォックスの成長を認めたものです。 自分がチームにいる必要がなくなったのなら、別の場所で腕を磨く—— そう考えたという読み方です。
③ 「常に自分でありたい」という信念
これはコミックの中に、はっきりした手がかりがあります。
タイタニアで、ファルコは彼女たちにこう語っています。
オレだったら何も考えないな!
常識とか他人の意見なんてクソくらえだ
オレは常に「オレでありたい」からな!
——公式コミック「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」(任天堂)
「常に自分でありたい」。 これはファルコ・ランバルディという人物の芯を語った台詞です。
チームの一員として動くことより、自分であることを選ぶ。 離脱の理由を明言しないまま、その理由になりうる信念だけを置いていく—— このコミックはそういう作りになっています。
筆者としては③が最も自然だと考えます。 ただし公式が説明したわけではありません。
ファルコがキャットに言った言葉
もうひとつ、この読み方を支える場面があります。
事件のあと、ファルコはキャットを助けようとした仲間の青年(クール)の姿を見届けたうえで、 彼女にこう伝えます。
その男と一緒に、そろそろその稼業から足を洗え
ファルコは、去っていく側から相手の生き方に口を出しています。 自分は独りで進むと決めたうえで、彼女には別の道を勧めた。
「常に自分でありたい」という信念と、この台詞は無関係ではないでしょう。 それぞれが自分の場所を選ぶという話として読めます。
公式設定8年後のチームはどうなっているか
『アドベンチャー』公式サイトのキャラクター紹介を見ると、 8年でメンバーがかなり変わっていることが分かります。
| 人物 | 公式の紹介文 |
|---|---|
| フォックス・マクラウド(26) | 「『スターフォックス』のリーダーとして成熟し、人々から偉大なヒーローとして認められる」 |
| ペッピー・ヘア(49) | 「パイロット職から引退し、『スターフォックス』にとって頼れるナビゲーターとなる」 |
| スリッピー・トード(26) | 「パイロット職から遠ざかり、多くの時間を秘密兵器の研究と開発に費やしている」 |
| クリスタル(19) | 「多くの謎を秘めた少女。フォックスの味方なのか、何が目的なのかは判明していない」 |
| トリッキー(?) | 「ダイナソープラネットを統治するアソーカ族の王子。冒険好きでフォックスにあこがれている」 |
| スケール将軍(?) | 「シャープクロウ軍のリーダー。ダイナソープラネットを支配するために軍隊を集めている」 |
ファルコが去り、ペッピーは引退、スリッピーもパイロットから離れている。 実質的にフォックスがひとりで戦う作品になっているわけです。
シューティングからアクションアドベンチャーへというジャンルの変化も、 このチーム状況と噛み合っています。
クリスタルは「敵か味方か分からない」存在だった
注目したいのはクリスタルの紹介文です。
多くの謎を秘めた少女。フォックスの味方なのか、何が目的なのかは判明していない
発売時点の公式紹介では、味方かどうかも明かされていませんでした。 のちにシリーズの主要メンバーになる人物ですが、登場時はこういう扱いだったわけです。
公式設定舞台はダイナソープラネット
『アドベンチャー』の舞台は、ライラット系の惑星ではありません。
恐竜たちが闊歩する古代世界を思わせる惑星を舞台に、 あのフォックスがアクションたっぷりの大冒険を繰り広げる!
かつては原始の楽園とまで言われたダイナソープラネット。 それが今や悪の恐竜将軍によって、混沌の世界へと陥ってしまった。
——『スターフォックス アドベンチャー』公式サイト(任天堂)
物語は、ペパー将軍からの依頼で始まります。
フォックスたちの前に、ペパー将軍のホログラムが表れた。 そう、それはフォックスたちが待ち望んだ仕事の依頼を意味していた!!
——同・公式ストーリー
「待ち望んだ仕事」。 コミックで描かれていた「仕事が減った」状況が、ここにつながります。
惑星では「4つのスペルストーン」によって秩序が保たれており、 失われたストーンを「フォースポイント」に戻す必要があるとされています。
【攻略本の年表】『アドベンチャー』の次は「1年後」
最後に、この記事の逆方向——『アドベンチャー』のあとについても触れておきます。
『スターフォックス64 3D』完全攻略本(2011年、ニンテンドードリーム編集部 編著)の P.91〜92 に、**「シリーズ時代年表」**という見開きのページがあります。 「知識編/戦史研究」の中の 「『スターフォックス』シリーズの歴史」 という記事で、 初代の前史から『コマンド』までを経過年数つきで並べたものです。
この資料の位置づけ。 これは攻略本の記事であり、任天堂が直接出した一次資料ではありません。 以下は「そう書かれている資料がある」として読んでください。
ただ、この本にはこの記事にとって気になる点があります。
編著はニンテンドードリーム編集部。 上で紹介した公式コミック「さらば愛しのファルコ」の 「協力:Nintendo DREAM」「漫画:中植茂久(Nintendo DREAM)」と同じ編集部です。 コミックを任天堂と一緒に作った側が、9年後にこの年表をまとめていることになります。
ただし、この攻略本が任天堂監修であるかどうかは、調べても確認できませんでした。 編集部が同じでも、年表の内容が公式設定になるわけではありません。
この年表では、『アドベンチャー』の次の項目が**「1年後」**として置かれています。
スターフォックスにファルコが復帰、クリスタルが参加
ダイナソープラネットこと、惑星サウリアの事件を解決したスターフォックス。 その任務で得た報酬で老朽化していたグレートフォックスを修復する。 メンバーにも変化があり、スリッピーがパイロットに復帰、ファルコも4年ぶりにチームに戻った。 そして、救出したクリスタルが紅一点としてチームに参加し、新たなスターフォックスが誕生し、 やとわれ遊撃隊の日々を過ごすのだった。
——『スターフォックス64 3D』完全攻略本(ニンテンドードリーム編集部 編著)「シリーズ時代年表」
そのすぐ後に『スターフォックス アサルト』の項目が続きます。 つまり 『アサルト』は『アドベンチャー』の1年後、というのがこの年表の立場です。
ネット上でよく見る「アサルトは1年後」という説明は、ここが出どころと考えられます。
この記事の内容と噛み合う点が2つある
ひとつは 「ファルコも4年ぶりにチームに戻った」 です。
ファルコが離れたのは**『64』から4年後**(公式コミック)。 そして『アドベンチャー』は**『64』から8年後**。 差はちょうど4年で、年表の「4年ぶり」と一致します。 公式コミック・公式サイト・攻略本の3つが、同じ数字で噛み合っていることになります。
もうひとつは 「その任務で得た報酬で老朽化していたグレートフォックスを修復する」 です。
この記事の前半で引用したとおり、公式コミックの時点でチームの問題は **「資金不足による母艦グレートフォックスの老朽化」でした。 年表の同じ区間には、「グレートフォックスも老朽化。スリッピーはメカニックの才能を 開花させ、そちらに専念することに」**という記述もあります。
老朽化 →『アドベンチャー』の報酬で修復、という筋が通っています。 『アドベンチャー』公式ストーリーの「待ち望んだ仕事の依頼」という一文とも噛み合います。 平和で仕事がなく、母艦がボロボロだったチームが、久々の大仕事で立て直した—— という流れです。
ただし断定はしません。 グレートフォックスの修復についても、 任天堂が直接書いた資料は確認できていません。 言えるのは「攻略本の年表にそう書かれており、公式資料と矛盾しない」ということまでです。
→ シリーズ全体の流れは 「スターフォックスの時系列を整理」にまとめています。
まだ分かっていないこと
- ファルコが去った理由は明言されていません(上記は描写からの推測です)
- コミックに登場する怪物が「ゴラス」なのか。 二次資料ではそう説明されていますが、 コミック本文で名前を確認できていません。 ホロメモリのゴラスの項目にも コミックへの言及はなく、同一の存在だと断定はできません
- ファルコの暴走族設定がいつ生まれたのか。 ホロメモリで確認できましたが、 それ以前の任天堂公式資料での初出は特定できていません
- キャット・モンローとシールズ大佐についての細部は二次情報を参照しています。 コミック本文でのすべての記述は確認できていません
- 「シールズ大佐はコミックのオリジナルキャラクターである」という点も二次情報です
- 『アドベンチャー』→『アサルト』が「1年後」であることは、 『スターフォックス64 3D』完全攻略本の年表で確認できました。 ただし任天堂が直接出した資料では未確認です。 この攻略本が任天堂監修であるかどうかは、調べても確認できませんでした
- 『64』時点のフォックスの年齢を示した公式資料は確認できていません (コミックの22歳から逆算すると18歳になりますが、公式では未確認です)
- コミックは「4週にわたって掲載」とされていますが、全体で何ページあるかは未確認です
情報をお持ちの方がいれば教えてください。確認でき次第この記事を更新します。
まとめ
『スターフォックス アドベンチャー』は、『64』でアンドルフを倒してから8年後の物語です。 これは任天堂公式に明記されています。
そしてその空白を埋める公式コミック「さらば愛しのファルコ」が、 任天堂公式サイトに今も残っています。 原作は任天堂、監修は今村孝矢氏。 64から4年後を舞台に、ファルコがチームを去る出来事が描かれています。
内容は、キャット・モンローからの救難信号にファルコが単独で向かい、 アンドルフの研究を引き継いだシールズ大佐の企みが明らかになるという筋です。 途中でフォックスとファルコが1対1で戦い、決着がつかない場面もありますが、 これは大佐に仕組まれた戦いでした。
そして事件が解決したあと、ファルコはこう言って去っていきます。
もう俺無しでも充分やっていけそうだな… オレはまたしばらく独りでやってみるわ
フォックスが自分と同等以上になったと認めたうえでの離脱でした。 去る理由は明言されませんが、彼はコミックの中でこうも語っています。 「オレは常に『オレでありたい』からな!」
登場人物の年齢もぴったり4年差で整合しており、 『アドベンチャー』の「ファルコは4年前に姿を消した」という記述とも一致します。
8年後のチームは、ファルコが去り、ペッピーは引退、スリッピーもパイロットから離れるという 状態になっていました。そこに現れたのが、まだ敵か味方かも分からないクリスタルだったのです。
シリーズの中でも入手しにくい作品ですが、その前後の物語は公式サイトで読めます。 興味があればぜひ。
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参考資料
- スターフォックスヒストリー(任天堂)
- 公式コミック「スターフォックス ~さらば愛しのファルコ~」(任天堂/漫画:中植茂久、監修:今村孝矢)
- スターフォックス アドベンチャー 公式ストーリー(任天堂)
- スターフォックス アドベンチャー 公式キャラクター(任天堂)
- スターフォックス アドベンチャー 公式サイト(任天堂)
- 『スターフォックス64 3D』完全攻略本 P.91〜92「知識編/戦史研究 『スターフォックス』シリーズの歴史」 (ニンテンドードリーム編集部 編著/アンビット発行・徳間書店発売/2011年8月31日/ISBN 978-4-19-863240-3)
最終更新: 2026-08-11
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